小豆島醤油の歴史
小豆島の醤油の起源は1590年当時の醤油の生産地の一つだった紀州の湯浅から伝わったと言われている。しかしそのころは自家用の醤油を作る程度で商業的な醤油醸造はしていなかったようである。本格的に醤油製造を始めたのは1880年代に入ってからだといわれ、文明元年(1804年)に旧内海町の高橋文右衛門が醸造出荷した記録が最も古いものでそれ以前は不明である。だが、その後小豆島の醤油業は急速に発展し、一大産地となるのである。
その主な理由として
①主原料の大豆、小麦、塩のうち小麦と塩は島内で生産しており大豆は船の往来のあった九州から手に入れることができ材料の調達が容易であった。
②島の気候は温暖小雨で醤油の醸造に適していた。
③小豆島に以前塩飽(シワク)水軍と並ぶ優秀な水軍があったのが江戸の平和期に入り海運業に転身して発達し、製品の運搬に有利だった。
などの理由があげられる。
小豆島の醤油は明治になるとさらに発展し一時は現在の最大の産地千葉県と肩を並べるほどにまで成長した。明治末年には野田や銚子となど産地別で見ると見事に一位に輝いたのである。
昔ながらの製法による味を 近代設備も併せて作り出す。
多くの方に当社の醤油を味わってもらいたい。しかし大量生産する
為に味を犠牲にすることはしない。
一見すると相反することかに思える作業を地元企業協力のもと、実現させています。
大量作業が必要な工程には大型の最新設備を用いつつ、味を左右する熟成、火入れ、上澄みの取り出しにおいては昔ながらの製法を守
り、当社ならではの最高の味を造りだしています。
時間をかけた低温加熱で味をいかす。
醤油の品質と安全性を高めるため、醤油の火入れ作業(加熱殺菌)を行います。
ヤマサン醤油では、素材そのものの旨みや風味をより味わっていただけるように、低温加熱処理を行っています。
低温加熱で火入れ処理を行うことにより、醤油本来の美味しさを保つことができると考えております。尚且つこの醤油を調理に使い加熱することにより、よりいっそうの風味とコクが際立ちます。かけ醤油としてはもちろん調理に使うことによりまた一味違う醤油を楽しむことができます。
ヤマサン醤油では、無添加にこだわり、古くからの製法にこそ醤油の風味、旨みがあると考えております。
自然沈下にこだわり、昔ながらの味を。
通常の醤油製造では製造効率を高めるために、濾過機を使用して醤油に含まれる不純物を除去します。しかし、効率は良いものの、醤油本来の香りが若干飛んでしまいます。無添加にこだわるがゆえ醤油本来の香りと旨みをそのまま残す必要があります。
そのために昔ながらの一切圧力をかけない自然沈下による上澄みを使用した製法を行っています。濾過機を使用する製法に比べ手間暇は比べものにはなりませんが、本物の味を伝えるためには欠かせない製法です。良いものを作るには手間暇を惜しんではいけないと考えております。